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手足口病にご注意ください
手足口病は毎年、夏を中心として発生します。
特に今年は全国的に発生件数が多くなっています。
令和元年6月現在、患者の届出数が過去20年で最も多く、今後の動向に注意が必要な状況となっています。
手足口病とは
急性のウイルス感染で、口の中の粘膜や手足などに水泡性の発疹が出ることが主症状であり、5歳以下の乳幼児を中心に夏に流行します(7月上旬がピークとなります)。原因ウイルスは複数あるので再発した例はありますがまれです。
感染経路
飛沫感染(くしゃみ・せき)、接触感染、糞口感染(便の中にいるウイルスが何かしらの要因で口に入ることで感染)
潜伏期間
2~7日(3~4日が多い)
症状
口の中、手のひら、足底などに米粒大(2~3mm)の水泡性発疹が出ます。発熱をしても高熱にならないことがほとんどで、数日のうちに治ります。1か月以内に一時的に手足の爪の脱落を伴う症例も報告されていますが、自然治癒するとされています。まれにですが、髄膜炎や脳炎、心筋炎等重症化する場合があります。
次のような症状が見られた場合はすぐに医療機関を受診しましょう。
- 高熱、発熱が2日以上続く、嘔吐する、頭を痛がる、視線が合わない、呼びかけに答えない、呼吸が早く苦しそう、水分が取れずおしっこがでない、ぐったりしている
手足口病にかかったら
対処療法のみで、特別な治療方法はありません。口の中の痛みで水分や食事が摂りにくくなりますので、刺激のある物は避け、のど越しの良い冷たいものにしましょう。
例)豆腐、ゼリー、プリン、牛乳、冷たいスープ、イオン飲料など
感染拡大防止に努めましょう
治った後も3~4週間にわたり、便からウイルスの排泄が認められます。また感染しても発症せず、ウイルスを排泄する人もいると考えられていますので、おむつ交換時に適切に処理し、日頃から手洗いをしっかり行うことが大切です。タオルの共用も避けましょう。
またこの感染症はお互いにうつしたり、うつされたりしながら免疫を付けてきた感染症であることも認識していただきたいと思います。
国立感染症研究所<外部リンク>
手足口病とは?