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森林に関するお知らせ
ナラ枯れ被害について
ナラ枯れの原因
ナラ枯れは、カシノナガキクイムシという体長4~5ミリ程度の虫が媒介するナラ菌により、起こるものです。
カシノナガキクイムシによりナラ菌を持ち込まれた樹木の過剰な防御反応により、結果として根から水分等を運ぶ道管が目詰まりして通水障害となり、枯死に至るものです。
6月から8月頃、ナラ菌を持ったカシノナガキクイムシが健全な樹木に飛来し穿入します。これにより、ナラ菌は樹木内に持ち込まれ、ナラ菌が蔓延することで、最終的に通水障害を発症し、特に水分を必要とする夏の時期に枯死してしまうものです。
穿入したカシノナガキクイムシの成虫は、樹木内で産卵して死に、卵からかえった幼虫は樹木内で越冬し、成虫となった後、翌年の6月から8月頃に脱出して健全な樹木に飛来します。
このようなサイクルを経て、ナラ枯れの被害地域は拡大していきます。
被害を受ける樹種
樹種により被害の程度に違いが見られます。ブナ科のナラ・カシ・シイなどに被害に遭いやすく、千葉県では被害の多くがマテバシイとなっています。
千葉県内の被害状況について
千葉県では、平成29年9月に鴨川市天津で初めてマテバシイの被害樹木が確認されました。
令和元年11月末時点のデータでは、10市町で発生し、被害面積は0.84ヘクタールとなっています。
令和2年には県内の多くの地域に被害が拡大し、令和3年には県最北部の野田市でも被害が確認されるようになりました。令和4年は被害発生地域の周辺に新たな被害も生じましたが、一方で被害発生から5年が経過した県南部では、新たなナラ枯れの発生が少なくなっているとの報告もあります。
防除について
主な被害対策は、健全な木に対する予防と駆除の方法があります。
予防方法は、カシノナガキクイムシの穿入を防ぐための粘着剤等の塗布、ビニールシートによるラッピング、ナラ菌や酵母等を殺菌するための薬剤注入があります。
駆除方法は、羽化脱出前に薬剤によるくん蒸、焼却、破砕、また、誘引捕殺があります。
勝浦市は、職員の巡回や市民の方からのお寄せいただく情報により、状況把握に努め、千葉県と情報共有しております。
猛毒の『カエンタケ』にご注意ください!
県内でもナラ枯れで枯死したコナラの根元から猛毒のカエンタケが発生した事例が報告されています。素手で触ると炎症を起こす場合があるので、絶対に触らないようにしてください。また、安全管理上除去が必要な場合は、長袖の作業着やビニール手袋などで防護したうえで作業を行ってください。
山地災害危険地区について
国や県では、人家や病院、学校、道路等の公共施設などに直接被害がおよぶ恐れがある地区を調査し基準以上のものを山地災害危険地区として把握しています。危険地区付近にお住まいの方は、災害時、特にご注意ください。
各種リンク
カシノナガキクイムシについて<外部リンク>
千葉県森林課ホームページ
ナラ枯れ被害<外部リンク>
林野庁ホームページ
山地災害危険地区マップ等<外部リンク>
千葉県森林課ホームページ