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ナラ枯れ被害の状況

更新日:2024年1月23日更新 印刷ページ表示

近年、南房総地域を中心としてナラ・シイ・カシ類の木が枯れる「ナラ枯れ」という被害が広がっており、勝浦市内においても確認されています。

ナラ枯れの原因

ナラ枯れは、カシノナガキクイムシという体長4~5ミリ程度の虫が媒介するナラ菌により、起こるものです。
カシノナガキクイムシによりナラ菌を持ち込まれた樹木の過剰な防御反応により、結果として根から水分等を運ぶ道管が目詰まりして通水障害となり、枯死に至るものです。
6月から8月頃、ナラ菌を持ったカシノナガキクイムシが健全な樹木に飛来し穿入します。これにより、ナラ菌は樹木内に持ち込まれ、ナラ菌が蔓延することで、最終的に通水障害を発症し、特に水分を必要とする夏の時期に枯死してしまうものです。
穿入したカシノナガキクイムシの成虫は、樹木内で産卵して死に、卵からかえった幼虫は樹木内で越冬し、成虫となった後、翌年の6月から8月頃に脱出して健全な樹木に飛来します。
このようなサイクルを経て、ナラ枯れの被害地域は拡大していきます。

被害を受ける樹種

樹種により被害の程度に違いが見られます。ブナ科のナラ・カシ・シイなどに被害に遭いやすく、千葉県では被害の多くがマテバシイとなっています。

千葉県内の被害状況について

千葉県では、平成29年9月に鴨川市天津で初めてマテバシイの被害樹木が確認されました。
令和元年11月末時点のデータでは、10市町で発生し、被害面積は0.84ヘクタールとなっています。
令和2年に入り、すでに確認されている千葉市、船橋市以外の県北の市町村でも発生が確認されるなど、千葉県内での被害地域は拡大していると推測されます。

防除対策

主な被害対策は、健全な木に対する予防と駆除の方法があります。
予防方法は、カシノナガキクイムシの穿入を防ぐための粘着剤等の塗布、ビニールシートによるラッピング、ナラ菌や酵母等を殺菌するための薬剤注入があります。
駆除方法は、羽化脱出前に薬剤によるくん蒸、焼却、破砕、また、誘引捕殺があります。

今後の対応

勝浦市は、職員の巡回や市民の方からのお寄せいただく情報により、状況把握に努め、千葉県と情報共有しているところです。
千葉県では、県内で発生しているナラ枯れに対し、被害状況の把握、被害対策の検討等、ナラ枯れに関する情報共有、関係者が連携してナラ枯れ被害の拡大防止を図ることを目的に「千葉県ナラ枯れ被害対策協議会」を令和元年9月に設置しました。
※勝浦市は千葉県ナラ枯れ被害対策協議会の構成員になっています。
ナラ枯れについては、勝浦市だけでなく広域的な対策が必要と考えるため、協議会をはじめ、県、関係市町村および関係機関などと連携して対策を検討してまいります。

市内ナラ枯れ状況ナラ枯れ被害木

猛毒の『カエンタケ』にご注意ください!

 ナラ枯れの発生した樹木の周辺には、猛毒のカエンタケと呼ばれるキノコが発生しやすいことが報告されています。触れるだけでも危険なキノコですので、見つけても絶対に触らないでください。

表1

形と色

表面はオレンジ色から赤色。
細長い円柱状または棒状で、土から手の指が出ているように群生または単生する。
中は白くて硬い。

発生時期

夏から秋

発生場所

ブナ、コナラなどナラ類などの広葉樹林の地上に群生して発生する。

間違えやすい食用キノコ

ベニナギナタタケ(シロソウメンタケ科ナギナタタケ属)

症状

食後30分から、発熱、悪寒、嘔吐、下痢、腹痛、手足のしびれなどの症状を起こす。
2日後に、消火器不全、小脳萎縮による運動障害など脳神経障害により死に至ることもある。

毒成分

トリコテセン類:毒性は強く、食べても、触っても毒である。
(薬用と勘違いして酒に浸して飲んで中毒が起き、死亡した例がある。)

(引用:厚生労働省HP 自然毒のリスクプロファイル)

カエンタケの写真

リンクはこちら

カシノナガキクイムシについて<外部リンク>
千葉県森林課ホームページ

ナラ枯れ被害<外部リンク>
林野庁ホームページ


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