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皆さんは、勝浦灯台周辺を歩いたことがありますか?今回は、涼しいだけではない勝浦満喫の歩き旅へご一緒に!
外房で最も東に突き出た「ひらめきケ丘」に建つ白色八角形の勝浦灯台は、海抜70メートル、大正6年3月に初めて光がともされ、房総沖を照らし続けて実に百有余年。この丘から望む日の出は県内随一と称され、勝浦湾の落日とならび雄大かつ絶景です。
官軍塚駐車場から灯台までは約900メートル、植村記念公園駐車場からは、約700メートル。どちらかに車を駐め、往復してもショートコースになりますが、絶景だけでなく、足元の可憐な草花や鳥の美しいさえずりにも心癒やされる格別なコースといえます。
この岬の植生の特徴をタンポポの例で申し上げますと、外来種のセイヨウタンポポよりも、在来種であり絶滅危惧種のカントウタンポポや、ジシバリ、オニタビラコなどの群落が目につきます。貴重な岬の生態系は興味深く、季節ごとにその楽しみはつきません。今月は官軍塚駐車場を取り囲むサンゴジュ(樹木)の白い花が開花し、夏には紅珊瑚のような真っ赤な実をつけます。
官軍塚は、幕末の歴史を物語る勝浦を代表する史跡であり、「おお美しい勝浦」(与謝野晶子)の歌碑で知られる植村記念公園の北側にある鳴海神社は、かつて植村土佐守泰忠の住まいがあった場所です。勝浦湾が一望できる八幡岬公園には、水戸光圀の祖母である養珠院(お万の方)の像があり、歴史散策もできる絶好のコースとも言えます。
今月は、JR主催の「駅からハイキング」が郵便窓口と駅窓口が一体化した新しい鵜原駅郵便局を起点に、21日㈯・22日㈰・28日㈯・29日㈰の4日開催されます。皆さん、地元再発見の歩き旅を楽しみませんか?
勝浦市長 照川 由美子